さとちゃん軽トラ事件

 

それは僕がある日、昼下がりの田舎道を1人で走っていた時でした。
その日はバイトもなく天気はとてもよく、ドライブにはもってこいの日和でした。
さっそうと愛車シビックに乗り込み、峠へ向けて走り出しました。
山道に入り、シビックのステレオから流れるBGMに酔いしれながら
自分のペースで走っていると、
ふと後ろから勢いよくとばしてくる1台の軽トラが現れました。

その軽トラは僕のかわいいシビックのお尻にいきなりピタリと貼りついてきました。
自分のペースで走っていたとはいえ、けっしてゆっくり走っていたわけではないのに・・・。
最初は相手があきらめてくれるだろうと思い、
そのままのペースでしばらく走っていましたが、軽トラはあきらめてくれず
いっこうにシビックのお尻から離れてくれません。
僕の堪忍袋もいいかげん限界にきました。
そしてついにペースアップをはかり、軽トラをブッちぎることにしました。
やはり軽トラは峠の登りでは辛いらしく、あっという間にミラーから消え去りました
軽トラがミラーから消えた後も、しばらくそのままのペースで走りつづけ、
これだけ差がつけば、軽トラも追いつけないな・・・と思い、
また自分のペースで走りました。

山道も登りきり、あとは下るだけだなと思っていると、
なんとさっきの軽トラがまた現れました。
僕のシビックにブッちぎられても懲りずにとばしていたみたいで
今度は下りなら負けんぞと言わんばかりにまた、
シビックのお尻に貼りついてきました。
僕も、もうこうなったら容赦はせんぞとダウンヒル全開走行を決行しました。
下り区間に入り、二つほどコーナーを抜けたときでしょうか、
次のキツイ左コーナーをぬけた直後、突然後ろのほうから「ガチャ」と鈍い音がしました・・・。

あ、あれ・・・?

と、バックミラーを見ると、軽トラがひっくり返って(横転して)るではありませんか!?
慌ててシビックを脇に停めて、ひっくり返った軽トラに近寄りました。
すると、横転した軽トラから一人のおじさんが出てきました。でも、何か様子がです。
そのおじさんは、ひどく酔っぱらっていて
ほとんど泥酔状態でした(何をしゃべっているかもわからないほど)。
まともに歩くことはできないし、話も通じないので、警察を呼ぶことにしました。
15分程すると、パトカーがやってきて現場検証を始めました。
僕も警察にいろいろと、事情聴取をされました。
検証の結果、飲酒運転による危険運転、ハンドルの切りすぎによる
内輪の乗り上げ横転事故。となり、そのおじさんは逮捕されました。
目の前で手錠をかける瞬間を初めて見て、ちょっとドキドキしちゃった☆
うふふ☆

 

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